前田英樹著「小津安二郎の喜び」 2020年1月14日 映画 前田英樹の「小津安二郎の喜び」読了。彼が1996年に出した「映画=イマージュの秘蹟」を最近、ようやく読んでとても気に入ったので、2016年刊行の本書を購入。こちらも良い本だと思う。 前田英樹の出発点は、いうまでもなくドゥルーズの「シネマ」の枠組みにある。ドゥルーズによれば… 続きを読む
ジョセフ・L・マンキーウィッツ監督「大脱獄」 2020年1月13日 映画 カーク・ダグラスとヘンリー・フォンダ主演の西部劇。監督はベテランのジョセフ・L・マンキーウィッツ監督。軽いタッチのウェスタン・コメディ。安心して見ていられるけど、内容は深い。 お話はその名の通り、50万ドルを強盗し、独り占めしようとするパットマン(カーク・ダグラス)が脱出… 続きを読む
ドン・シーゲル監督「刑事マディガン」 2020年1月12日 映画 「刑事マディガン」は、ドン・シーゲル監督の1968年の作品。翌年、監督はクリント・イーストウッドを起用して「マンハッタン無宿」を撮影し、その後、「真昼の死闘」「白い肌の異常な夜」と矢継ぎ早にクリント・イーストウッドの主演作品を監督する。1971年の監督作品「ダーティーハリ… 続きを読む
チャン・リュル監督「慶州 ヒョンとユニ」 2020年1月11日 映画 チャン・リュル監督は、個人的に最も気になっている映画監督の一人である。まだ、「キムチを売る女」(2005年)と「春の夢」(2016年)の2本しか観ていないけれど、この監督の映像世界に完全にハマってしまった。とにかく、公開作品は逃さず観るつもり。と言いつつ、監督が2014年… 続きを読む
「アジアのイメージ」@東京都庭園美術館 2020年1月11日 アート せっかくの穏やかに晴れた土曜の午後なのに、加藤泉の毒気にあてられたままというのも不健康なので、東京都庭園美術館に移動して、「アジアのイメージ:日本美術の『東洋憧憬』」展を観る。1910年から60年までの日本の美術家、工芸家の「東洋憧憬」を辿ろうという展覧会。公立美術館なら… 続きを読む
「加藤泉:Like A Rolling Snowball」@原美術館 2020年1月11日 アート 土曜日の午後の丸々ぽかんと空いてしまったのを利用して、閉幕間近の「加藤泉」展を観にいく。 今回の展覧会は、都内では初となる大規模な回顧展である。東京の原美術館の方は、最近の作品を展示し、Hara Arkでは過去の作品を展示しているとのこと。結構いろいろなところで加藤の作品… 続きを読む
マイケル・カーチス監督「ミルドレッド・ピアース」 2020年1月9日 映画 雨が降りしきる波止場の埠頭に、豪華な毛皮のコートを纏った女が放心した姿で歩いていく。カメラは、彼女の姿を上から見下ろすように追いかけていく。埠頭の先で立ち止まる女。カメラはその姿を¥アップで映し出す。美しいが、暗く思い詰めた表情。彼女は冷たい冬の海を見下ろす。意を決したよ… 続きを読む
ローレンス・カスダン監督「ワイアット・アープ」 2020年1月8日 映画 去年、BSシネマで放映されたときに録画したまま放っておいたローレンス・カスダン監督の「ワイアット・アープ」を観る。 今となっては忘れられつつあるけど、ローレンス・カスダン監督が「白いドレスの女」でデビューしたときは衝撃だった。70年代のニューシネマとそれに続くスピルバーグ… 続きを読む
オリヴィエ・アサイヤス監督特集上映 2020年1月7日 映画 「冬時間のパリ」が気に入ったので、文化村のオリヴィエ・アサイヤス監督特集に通うことに。。。結構、盛況でほぼ満席状態でびっくりしました。まだまだ映画好きっているんですね。でも、心なし、客層が中高年男性に偏っているような気がするのが少し怖い。やはり女性って、忙しいから映画とか… 続きを読む
ミシェル・ウェルベック著「プラットフォーム」 2020年1月5日 読書 去年から、ミッショル・ウェルベックにハマっている。最初に読んだのが、イスラム政権フランス誕生という設定で物議をかもした「服従」。続いて、「闘争領域の拡大」「ある島の可能性」と読み継いできて、「プラットフォーム」で4作目になる。 本書のテーマは、タイを舞台にしたセックス・ツ… 続きを読む