古井由吉

古井由吉著「仮往生伝試文」

古井由吉著「仮往生伝試文」

2020年8月10日
古井由吉「仮往生伝試文」読了。 僕は基本的に小説は電車の中でしか読まないので、新型コロナウィルスの巣ごもりが続くと、なかなか小説を読み進めることができない。結局、この本も読み終わるまでに1ヶ月以上かかってしまった。ただでさえ話の展開が読み取りにくい古井さんの著作で、その中…
古井由吉著「聖耳」

古井由吉著「聖耳」

2020年6月4日
古井由吉著「聖耳」を読む。2000年の作品。作者は、これを執筆した当時、右眼の網膜円孔の手術のため、入退院を繰り返していたとのこと。本作は、この時の経験をベースにした連作短編集。 といっても、いつものように、病院でうつ伏せになって寝ている状態(眼の手術後に、眼球の内部に注…
古井由吉著「白暗淵」

古井由吉著「白暗淵」

2020年4月25日
古井由吉さんへの追悼文をこのブログに書いてから、あっという間に2ヶ月近くが経ってしまった。あの頃は、まだ新型コロナウィルスについての危機感が日本ではまだ広まっておらず、海の向こうの人ごとのような空気があった。そんな中で、僕はかなり自覚的に外出や会合を控え、できる限りオンラ…
古井由吉を巡って

古井由吉を巡って

2020年2月29日
古井由吉さんが亡くなった。内向の世代を代表する作家で、多くの作品を残した人の死を僕はまだうまく受け止められずにいる。改めて、彼の著作リストを眺めてみる。多分、僕は作品の3分の1たらずしか読んでないし、随筆・評論に至っては皆無だ。そういう意味で、僕はあまり良い読者ではなかっ…