淀川長治著「淀川長治のシネマトーク」 2020年11月1日 映画 「淀川長治のシネマトーク」を読む。1989年から1999年にかけて、雑誌「an・an」に連載された「淀川長治の新シネマトーク」から厳選された196本を収録した本。各回、1本の映画をテーマに淀川長治さんが語るのを聞き書きしたもの。 若い女性向けのファッション誌に、映画の神様… 続きを読む
梨木香歩著「ぐるりのこと」 2020年10月28日 読書 梨木香歩さんの「ぐるりのこと」を読む。2004年の作品。梨木さんが「沼地のある森を抜けて」という本を準備していた頃に、旅先で、あるいは日々の暮らしの中で、「ぐるりのこと」を綴った作品。 その思考は、執筆中の「沼地のある森を抜けて」に関連した発酵の話から、社会を騒がせた事件… 続きを読む
鷲田清一著「素手のふるまい−芸術で社会をひらく」 2020年10月19日 読書 鷲田清一「素手のふるまい」を読む。東日本大震災後に、「アートと社会」をテーマに活動を続けるアーチストたちを取り上げて、アートのあり方を考えようという論考。取り上げられている作家は、小森はるか、瀬尾夏美、志賀理江子、川俣正など。 東日本大震災の被災地にそのまま住み着いて生活… 続きを読む
梨木香歩著「冬虫夏草」 2020年10月12日 読書 梨木香歩の「冬虫夏草」を読む。「家守綺譚」の続編。「家守綺譚」では、主人公の綿貫征四郎は基本的に自宅におり、そこに様々な人々や死んだはずの友、河童、犬、龍などが訪れるという体裁を取っていた。前編の基本的な世界観は踏襲しつつ、続編の「冬虫夏草」では、綿貫征四郎は自宅を離れて… 続きを読む
ウィリアム・フォークナー著「寓話」 2020年10月12日 読書 本屋をぶらついていたら在庫希少本フェアーをやっていたので何かないかとあさったらフォークナーの「寓話」が見つかった。1974年刊行の岩波文庫。これは掘り出し物と思って購入したのが多分9月初旬。長大な小説でなかなか読み進めることが出来なかったけど、先日の京都旅行の移動時間でペ… 続きを読む
藤井仁子編「森崎東党宣言」 2020年9月28日 映画 藤井任子編「森崎東党宣言!」を読む。力作。森崎東監督への愛があふれる本であり、それはそのまま映画への愛にも満ちている。森崎監督の作品に触れて、その面白さをきちんと形に残しておきたいという熱意が詰まった作品。その具体的な形が脚本「男はつらいよ フーテンの寅」準備稿の掲載。森… 続きを読む
諸星大二郎著「暗黒神話 完全版」 2020年9月15日 読書 誰にでも、10代の頃に出会ってから数十年にわたって読み続けている作家の1人か2人はいるだろう。別に作家でなくても良い。アーチストでも歌手でも映画俳優でもアイドルでも、とにかく何か心に響くところがあって彼または彼女の作品が頭から離れなくなり、新作が登場すればそそくさと書店に… 続きを読む
ピーター・ウォード他著「生物はなぜ誕生したのか:生命の起源と進化の最新科学」 2020年9月6日 読書 「生物はなぜ誕生したのか:生命の起源と進化の最新科学」読了。僕は、骨の髄まで文系だけど、定期的に生物学や物理学、宇宙科学の本を読む。内容をきちんと理解しているとは到底言いがたいけれど、読んでいて面白いし飽きない。この宇宙はどのように誕生したのか、生物はどのように誕生したの… 続きを読む
藤井仁子編「入門・現代ハリウッド映画講義」 2020年9月6日 映画 横浜への展覧会巡りの往復の車中で、藤井仁子編「入門・現代ハリウッド映画講義」を読む。きっかけは、「森崎東党宣言!」を読んだため。冒頭の論考を読んだら、久しぶりに映画を語ることの喜びがあふれる文章だったので、執筆者の藤井仁子の本をまとめて読もうという気になった。彼は、「甦る… 続きを読む
川上未映子著「愛の夢とか」 2020年8月15日 読書 川上未映子「愛の夢とか」を読む。「乳と卵」で衝撃を受けたので、集中的に読もうと思っていたんだけど、気がついたら半年以上経ってしまった。むら気な僕。。。少々反省する。 「愛の夢」は川上さん初の短編集とのこと。「乳と卵」のような言葉と物語の奔流はないけれど、やはりそこには彼女… 続きを読む