イ・チャンドン監督「バーニング」 2020年9月16日 映画 イ・チャンドン監督の「バーニング」を見る。2018年の作品。原作は村上春樹の「納屋を焼く」。カンヌのパルム・ドールにノミネートされたほか、アカデミー賞外国映画賞にも出品されるなど、各国で高い評価を得た。アジア映画賞最優秀監督賞、ロサンゼルス映画批評家協会最優秀外国語映画賞… 続きを読む
トルーマン・カポーティ著「ティファニーで朝食を」 2020年7月27日 読書 以前のブログで、ブレイク・エドワーズ監督の「ティファニーで朝食を」を紹介したとき、原作者のトルーマン・カポーティが映画作品に不満だったというエピソードに触れた。ウィキペディアの記述をそのまま鵜呑みにして書いたんだけど、その後、原作とどこまで違うんだろうというのが気になって… 続きを読む
村上春樹「一人称単数」 2020年7月26日 読書 村上春樹の新作短編小説集「一人称単数」を読む。 以前のブログでも書いたけど、僕と村上春樹との付き合いは長い。もちろん、個人的な面識はないけれど、僕は「風の歌を聴け」をほぼ同時代で読んで以来、一部のエッセイとジャズ評論を除けばほとんどすべての作品を読み続けている。我ながら、… 続きを読む
村上春樹著「猫を棄てる」 2020年5月17日 読書 久しぶりに本屋に行ったら、村上春樹著「猫を棄てるー父親について語るとき」が刊行されていたので購入。村上春樹作品とは、「風の歌を聴け」以来の付き合いなので、つい条件反射的に買ってしまう。あまり話すこともなくなったけど、連絡があれば「まあ仕方ないか」と言いながらつい付き合って… 続きを読む
レイモンド・チャンドラー著「水底の女」 2020年1月20日 読書 村上春樹のレイモンド・チャンドラー新訳シリーズ完結版読了。 思い返せば、2007年の「ロング・グッドバイ」村上春樹新訳は衝撃的だった。清水訳に親しんでいた僕は、繊細な情景描写と、私立探偵風情には不似合いな文学的素養をのぞかせる新鮮なフィリップ・マーロウ像に魅せられた。村上… 続きを読む
川上未映子著「乳と卵」 2020年1月15日 読書 年末に、川上未映子による村上春樹へのインタビュー集「みみずくは黄昏に飛び立つ」を読んだ。村上春樹のインタビューや創作に関するエッセイは基本的につまらない。理由は単純で、村上春樹は文学についての言及を周到に避け、常に「方法論」だけを語ろうとするからである。話すことがないのか… 続きを読む