ミック・ジャクソン監督「ボディガード」

BSシネマで放映されていた「ボディガード」を見はじめたら、冒頭のシーンがとても印象的だったのでつい最後まで見てしまう。1992年公開作品。監督はミック・ジャクソン。ケビン・コスナーとホイットニー・ヒューストンの共演で話題を呼んだ作品。

物語は、元シークレット・サービスで今はボディガード業を営んでいるフランク・ファーマー(=ケビン・コスナー)の元に男が訪ねてくるところから始まる。彼は、人気歌手レイチェル(=ホイットニー・ヒューストン)の付き人で、レイチェルのボディガードを引き受けてほしいと依頼してきた。最近、レイチェルの周囲に不審な出来事が相次いで起こっており、殺害を予告する脅迫状まで送りつけられてきたというのだ。フランクは、仕方なく依頼を引き受けるが、レイチェルは協力的ではなかった。。。

映画は、お決まりのように反発し合うフランクとレイチェルが、やがて惹かれ合うようになる姿を描いていく。同時に、謎めいた殺し屋は最後まで正体を現すことなく、着実にレイチェルに迫ってくる。誰が何のために殺しを依頼したのか、果たしてフランクはレイチェルとその家族を守り抜くことが出来るのだろうか。。。

随所に伏線が仕掛けられていて、あっと驚くどんでん返しも用意されている。よく出来た脚本だと思ったら、ローレンス・カスダンの脚本がオリジナルだったとのこと。しかも、出演はスティーブ・マックイーンとダイアナ・ロスを想定していたらしい。話しとしては面白い。ただ、残念ながら、映画初出演のホイットニー・ヒューストンでは、演技に限界がある。歌やダンスの場面はそれなりに絵になっても、ケヴィン・コスナーとの絡みになると、どうしてもテンションが下がってしまう。監督のミック・ジャクソンも苦労したんだろう。レイチェルがやたらとアカデミー賞授賞式への出席にこだわったり、フランクの指示に従わないで勝手な行動を取るところが繰り返し描かれるが、そこにはもしかしたらミック・ジャクソン監督のいらだちが投影されていたのかもしれない。出来れば、オリジナルのコンビでローレンス・カスダン監督作品として見たかった!

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