トニー・リチャードソン監督「ボーダー」

トニー・リチャードソン監督の「ボーダー」を見る。ジャック・ニコルソン主演。アメリカとメキシコの国境警備隊に職を得たジャック・ニコルソンが、警備隊の腐敗の中で、インディオの娘と心を通わせ、正義を貫こうという物語。

トニー・リチャードソン監督の作品は初めてだけど、「蜜の味」「長距離ランナーの孤独」「悪魔のような恋人」「ハムレット」「ホテル・ニューハンプシャー」「オペラ座の怪人」と、結構、文芸作品を手がけている人のようだ。確かに、ボーダーも、とても丁寧に撮影されている。ドキュメンタリー・タッチの荒い画面と夜の闇、救いがたい人々のリアリティ。でも、どうも面白くない。なぜだろう?

例えば、国境の川があまりにもちょろちょろ流れていて全然国境らしくないから。あるいは、冒頭の教会の地震の場面があまりにも嘘くさいから。。。。でも、同じような場面でも、画面が活性化することはあるから映画は不思議である。映画の神様は、きっととても気まぐれなんだろう。

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